からくりサーカス読了

からくりサーカス (43) (少年サンデーコミックス)
一日で20巻近く読めるのも今の内。
連載9年の中でこんだけ膨大な伏線を張って、無駄なエピソードがほとんどないのに驚嘆。
人形、あるいは不死者を対置して、「人間とは」というテーマを際立たせるということを、少年漫画のノリの中でここまでやってのけられるとは。
人間のようで、人間ではない者。使命のもとに生きざるを得ない者。そのような存在として生きる悲哀だけでなく、もっと広い感情の広がりが息づいていて、ここに仮面ライダーを越えたのだなぁと感じる。
記号的でないのにキャラが立ち、それが相関図をパっと見てもわからないぐらい入り組んだ関係を紡いで(あるいはすでに紡がれて)いって、200年という時間の中で継承されていく魂がある。
こんなストーリーを力強いマンガ表現で纒めあげている。
これだから、マンガはやめられない。